エリザベス 神なき遺伝子 エリザベス・クローン人間という要素は『おまけ』 特に見る価値ないので軽くネタバレ含む
もしこの映画を見ようと思ったら、下の方にある『最後に1つ』の部分に書いてあることを考えて欲しい。
この作品、なぜか『ホラー』のジャンルにされている。
でも騙されてはいけない。
これはホラーではない!
最後の方でそれっぽい『もの』が出てくる。
でも、その『もの』をホラーだというには個人的には認めない。
むしろ製作陣があの『もの』をホラー要素だと認めたらぶん殴りたい。
生きてる人間に対して失礼だ。
まぁ、ホントに暇とか話のネタにとか考えているならどうぞ。
時間も80分だし。
とりあえず、簡単なあらすじ。
あらすじ
ヴィクター博士は極秘に進めた『ヒトクローン』を作ることに成功、その赤ん坊を『エリザベス』と名付ける。
しかし、その情報が漏れ出し、仕方なく世間へ公表。
突然発表されたこの研究に世間からは様々な反応が返ってくる。(主に否定的)
そんな状況でも博士は研究所を非公開で研究を続ける。
でもそこ(廊下)に、不審な男が通りかかる。
博士はその男を立ち退かせるも、外にはその男以外にもクローンに反対する人が集まっていた。
その状況を見て、エリザベスを別の場所に移すことを決意。
その先は博士の自宅。
ここならバレることはない、と考えてのことだったが次の日には家の前に多くの人が集まっていた。
大体半分。
続きはもう少し後にまとめてある。
かなり薄っぺらい感じに見えるが、まとめるとこのくらいしかない。
あえて追加するなら、研究を成功させるために博士は家族との時間を犠牲にしたとか、博士の家に来ている家政婦メアリーは子供が発達障害?で危険な行動を取るため、監禁状態で一応面倒を見ている、といったところか。
感想
正直、この『クローン』を題材にしているところに興味があった。
それこそよく言われている『タブー』だから。
何かしら深い話が出てきたりするとか、それプラスでホラーという要素。
きっと造られた『エリザベス』が何かをする、そんな感じのを期待した。
ところがどっこい、なんだこれ。
単純に
博士が有名人になっちゃって騒がしい日常
を映画化しただけである。
だからホントにエリザベスとかヒトクローンという要素がおまけ。
おまけのエリザベスについては大した説明はされない。
どんな目的で造ったのか、どんな成果があるのか、期待されるのか。
そんなことは全く話題に上がらない。
一応親は博士と奥さんかな、それっぽい雰囲気がある。
そしてヒトクローンについても同じ。
テレビで専門家が今まで大体言われていたことを話すだけ。
ヒトクローンというものがどんな存在か、どんな影響があるか、そもそも『ヒト』として扱うのか。
考えること、掘り下げる内容はたくさんあるのにどれも触れるだけ。
じゃあどうしてこのテーマを扱おうとしたのか。
それっぽいシーンを含ませておいたから、後付けで適当によろしくといった感じの作り方はホントにやめていただきたい。
そして主役として生活風景を映画化された博士自体もパッとしない。
夢として出てくるイメージで後悔しているのか?とか、追い詰められているのか?とか思わせぶりな場面ばかりでこちらに伝わってこない。
あと、博士が頻りにエリザベスにしていることを『治療』と言っているのもなんか気になったけど何も言ってくれなかった。
この辺も先ほどの後付け作戦だろうか。
後半の内容
この辺はもっと簡単にまとめる。
博士は家の周りに集まった連中から逃れるため、引越しを決意。
その頃、メアリー夫妻に呼ばれて家に向かうと、息子?イーサンにメアリーが殺され、博士がイーサンを殺すために薬物を家に取りに戻る。
メアリーの旦那は、イーサンを殺そうとするも失敗、返り討ちにあい死亡。
博士も襲われ、気絶。
その後、イーサンは博士の家に。
引越し準備中の奥さんを襲い、エリザベスを抱き抱えて逃げる。
意識が戻った博士が家の中でイーサンを見つけるも、イーサンはエリザベスを床に打ち付けて殺す。
博士は動かなくなったエリザベスを抱き抱える。
その後イーサンを薬で殺害。
博士はエリザベスを抱えて群衆の前に。
群衆に怒りをぶつけていると、研究所の廊下にいた不審な男がそこにいて、発砲。
博士が死んで、最後に劇中で録画していた映像が流れる。
これでどこら辺がホラーなのか。
ホントに疑問。
イーサンが襲ってくる部分がそうだというなら冒頭でも言ったように許せない。
障害を持って生まれた人に対する冒涜と取れる。
結局イーサンは、最後まで人間として扱われず、仕方なくそこに置いておいた存在である。
障害を持った人間が何も与えられなかったことで苦しみ、壊れ、狂う。
それをホラーの化け物という要素に仕立て上げようと言うならば、この作品の脚本家や監督は糞だ。
それ以前にこのストーリーでホラー映画とすること自体が糞だけど。
最後に一つ
映画のラストで流れる博士のメッセージ。
エリザベスは品種改良品で、とても丈夫で免疫がある。
これが人類の進化で、これはもう拒むことができない。
人類が否応なしに受け入れざるを得ない。
大体こんなことを言っている。
これもふざけすぎている。
自分が考えるに、
生物が自然環境に適応するために変化していくものが進化で、人類が意図的に手を加えたものは改造である。
つまり個人的にはこれを進化だとは思えないということ。
クローンで品種改良はできても進化した人間なんか作れない。
普通そう思わないだろうか。
如何にすごいことやっても、元の考えがおかしいとすべてがおかしくなる。
こんなくだらないことを表現したくて作った映画なのかと疑問に思う。
ホント、監督と脚本家に文句言いたい。
もっと短くまとめるつもりだったのに。
文句しか出てこない映画は延々と文句を書けるから困る。
まだあるしね、色々と。
では、本日はこの辺で。しーゆー!