エネミー・オブ・アメリカ 監視するのは何の為?

これは1999年、ノストラダムスの予言にビクビクしていた人もいたのかもしれない時期に公開された映画。

 

しかし、そう考えるとホントかなり昔の映画に思えてしまう。

主演のウィル・スミスも若いし。

でも肝心の内容は今見ても面白い。

 

まずはあらすじを。

 

 

 

あらすじ

公園で犬の散歩をしている共和党ハマースリーのところへ、NSAに所属するレイノルズが近づく。

彼らはとある法案について口論をし、ハマースリーが立ち去ろうとするがレイノルズの部下に襲われ、気絶する。

そのままハマースリーは自分の車に乗せられ車内に偽装工作を施し、そのまま車は池の中に。

その様子を見届けて、レイノルズはその場を離れる。

 

その後、ハマースリーの車が発見され、ニュースが流れる。

その現場で周辺を警戒するレイノルズの部下が、野鳥観察用に設置したビデオテープを回収して立ち去る男を発見する。

カメラの位置は事件現場をしっかり撮影できる位置にあるため、部下は慌ててNSAに連絡、男の行方を追う。

 

連絡を受けたレイノルズは、『演習』としてテープを回収するミッションを開始。

何も知らない男は、いつものようにビデオを確認して事件の真相を知ってしまう。

驚きつつもこの大スキャンダルに興奮。

だがその興奮も束の間、NSAが自宅前や周辺を包囲してくる。

映像のデータのコピーを作ってなんとか部屋から逃げ出すが、NSAは監視衛星を駆使して男を追い詰める。

 

その頃、今作の主人公のディーンは妻へのクリスマスプレゼントを購入するために下着ショップで恥ずかしいのといい思いをしていた。

そのお店の裏口から男が駆け込む。

ディーンはその男が大学時代の友人であることに気がつき、声をかける。

困っている様子を見てディーンは名刺を渡す。

追われていることが気になってあまり会話ができない男は、好きを見てディーンが持っている荷物に映像データを入れて店を出る。

 

外に出てからも逃走劇は続くが、道路に飛び出てトラックに轢かれて男は即死。

ディーンは死んでしまった友人を見て何とも言えない気持ちでその場を去る。

 

NSAは男の家を捜索し、映像のマスターテープを入手したが、コピーされた形跡があることから、コピーデータの捜索を開始。

逃走ルートや持ち物からディーンと接触したことを知り、ディーンのもとへ。

 

いきなり現れた警察(NSA)に驚くディーン。

昼間の友人の話をされ、なにか渡されなかったかと聞かれる。

実際は渡されたが、それに気がついていないディーンは何もないと答える。

その場は引き下がるNSA。

だが彼らは下着ショップの監視カメラ映像でディーンがコピーデータを持っている可能性が高いとし、情報操作をしてディーンの評価・信用を落として犯罪者に仕立てていく。

 

 

 

大体半分かな。

このあとは大体の人が分かると思うけど、ディーンは何もわからないまま追われる身となり、そして家族や仕事を失っていく。

その辺の追い詰められていく過程や、逃走劇がとても面白い。

 

ちょっと省いたけど、ディーンの仕事ぶりや重要人物が出てくるシーンがあるので、一応しっかり見ておくことをおすすめする。

それからNSAは国家安全保障局、映画の内容からわかるかもしれないが、盗聴とかしながら国家の安全を守る、こんな感じのお仕事をしているところだと思ってもらえればいいかな。かなり適当だけど。

とある法案は、テロ対策用の監視を強化する法案くらいに考えているとわかりやすいかな。

 

 

この映画の面白いところ

今書いたばかりだが、ディーンを追いかけるNSAのやり方がすごい。

電話の盗聴や監視衛星、街中の防犯カメラ。

さらに彼の持ち物と同じものに発信機を仕掛けたものとすり替えたり、家に隠しカメラを仕掛けたり。

 

それらから逃げるためにディーンはひたすら逃げる。

この『逃げる』という行為も、この映画では『追われている理由がわからない』というのがとても面白い。

最初は追われていることにも気が付いていないため、発信機とか全く想像しない。

だからどこに行っても追いかけてくるNSAがとても怖いだろう。

 

この監視システムは、やりすぎとも言えるくらいに自分は感じるが、これらの技術は上映当時には実際にあるものだというから、これらがフィクションというわけではない。

この部分も恐ろしい。

だって、現在はこれより15年はすぎている。

技術はもっと上がっているだろう。

 

 

自分は上映当時に、ディーンが下着ショップでコピーデータを入れられた時の監視カメラの再現シーンに本当に驚かされた。

カメラの映像を回転させて、反対側を見るというもの。

(簡単に言うとカメラでは右側を写していたのを、180°回転させて左側を写すというもの)

 

たぶん、店内の複数のカメラ映像を組み合わせて再現出来たりするんだろうけど、モニターの中でぐるっと回って荷物の形状が変化したとか確認しているNSAはもう別世界の技術を持っているくらいに思って映画を見ていた。

あんなことができたら隠し事なんか一切できないよ。

 

 

後半にならないとほとんど登場しない相棒のブリル。

彼がいないとこの映画は進まないので色々言いたいけど、一応今回は伏せておく。

彼がどんな男かぜひ映画で見てほしい。

2人揃って生まれる面白さもあるので、前半と後半での魅力の変化も楽しんでほしい。

 

 

最後に、下着ショップでは綺麗なお姉さんがお店の中を下着姿で歩いているよ。

下着姿のお姉さんが何人もおるから、そこもオススメ。

 

 

 

あ、この映画、嫌いなところは特になかったかな。

久々に見て良かった映画。

 

では、本日はこの辺で。しーゆー!