パスト&フューチャー 未来への警告 感想・あらすじ
この作品は2018年にスペインでプライムウェーブ配給の作品。
正直、今回はこのパッケージを張るのを躊躇った。
このように銃を構えるシーンは最後だけだし、「その数式を解けば」と書いてあっても実際数式は出てこない。
このパッケージから受ける印象と内容はどうしてずれているとしか言えないからだ。
数字を追っていくストーリーなのかな?という印象をもってまず思い浮かんだのはニコラスケイジ主演の『ノウイング』。
あれは地球規模の話になっていくが、この作品の規模は実に小さい。
1つの町の中で話が済んでしまう。
90分ほどの作品なのでその程度でちょうどいいと言えばちょうどいい。
面白い所もあるので、まずは予告・あらすじから紹介。
予告
あらすじ
始まりは2008年4月2日。
ジョンはダビットと待ち合わせ、車に乗せて彼の家へ向かう。
ダビットの彼女から買い物を頼まれてガソリンスタンド(中のコンビニみたいな店舗)で買い物をするダビット。
そこに居合わせた男を狙っていた男の銃弾がダビットに当たり、彼は病院へ搬送される。
そこから10年後。
いじめっ子にカバンを取られ、万引きをして来いと言われるニコ。
母親が迎えに来たことで難を逃れるが、仕返しが怖いのか学校には隠しておきたいニコといじめをなくしたい母親とは意見が合わない。
ここで10年前に戻る。
病院に搬送されたダビットは意識不明の重体。
警官のダビットの兄と話をしているとき、ジョンはダビットの事件の新聞記事を見つける。
その記事で1976年にも同じ場所で銃撃事件が起来ていることを知ったジョンは、気になって当時の関係者に話を聞くと、さらにその前にも同じような事件があったこと、そして関係者の人数・年齢が一致していたことを知り、この数字の関係性に興味を持ち調査を始める。
まさかの妄想オチ?と思わせるストーリー
普通に数字の関係性の謎解きをしてくサスペンス。
なんだけど、主人公のジョンは統合失調症を患っているため、ところどころ幻覚を見たりする。
ちなみに、幻覚は芋虫がたくさん出てくるので苦手な人は注意。
ホントにジョンの妄想オチだったら最悪だけど、そんなことにはならない。
2008年のジョンと2018年のニコがどうやってラストに向かっていくか、この辺りはうまくまとめられていて良い。
個人的には時代がコロコロ変わりすぎて観にくい感じがした。
一番肝心なところをほったらかしなのはNG
この映画で一番気になるのは『なぜ同じ場所で何度も銃撃事件が起きるのか』というところだけど、これについては『きっかけ』があったことが判明し、それをよく知る人物に会って話をすることができる。
しかし、その人物から話を聞いて終わり。
その『きっかけ』さえどうにかできればもう事件は起こらないなのに、ジョンは次の犠牲者を出さないように別の行動をとる。
この辺は最後にジョンとニコを絡ませるために仕方ないかもしれないけど、きっかけが分かったならもう少し掘り下げてほしい。
色々な所で気になるところが多い
ちょっとネタバレだけど、まず思うのはこんな感じ。
・ジョンの謎解きは数字合わせをしているだけで根拠がない
・助けないといけない子供をニコと断定できない
・ニコの母親は頭がおかしい
等々。
子供を助ける方向に行くなら、もう少し別のストーリーでもいい気がする。
珍しいストーリーにしたかったんだろうけどね。
ニコの母親はどうかしてる。
これはこの映画見た人は皆思うハズ。
泣きそうになりながら拒否していることを「克服してこい」と言って無理やりやらせるとかありえない。
それがないとストーリー進まないけどさ。
あれは酷いよ。
最後に「ここはちょっとなぁ…」ってところをまとめたけど、そういった部分を受け入れれば中々面白かった作品だった。
サスペンスが好きだったらお勧めする。
90分位の作品だから見やすいし。