探偵はBERにいる あらすじ・感想 埋められた大泉洋の運命は!?

去年の年末に『探偵はBERにいる4』の製作が発表されたので、記念?に1作目の紹介をしてみたい。

 

この作品は『ススキノ探偵シリーズ』を原作としていて、2011年に公開された。

一応、殴り合い・虐待・殺害とかのシーンがあるので、子供に見せたくないと思う方は注意。(冒頭からちょっとした殴り合いに入る)

 

タイトルの通り、探偵が事件に巻き込まれて思想を追及していくハードボイルドもの。

まぁ、少しずれた感じもするけど。

 

 

あらすじ

冒頭の殴り合いの話はカット。

探偵『俺』が拠点としているススキノのBER「ケラーオオハタ」に依頼の電話が鳴る。

コンドウキョウコを名乗る女性からの依頼で、弁護士の南という男に去年の2月5日に何をしていたか尋ねてほしいというものだった。

訳が分からずにいた俺だが、すでに依頼料10万円が振り込まれていたこともあり、引き受けることにする。

 

南の反応を確認した俺はその帰り道、何者かに拉致され雪の中に生き埋めにされてしまう。

何とか自力で脱出して相棒の高田を迎えに来させる。

 

「良く助かったな」という高田の問いに俺は「あいつらは俺が助かるようにやりやがった、このままでは済ませない」と調査を始める。

 

その調査の最中に、俺は2月5日に放火事件があり、亡くなった被害者の名前がコンドウキョウコデアあることを知る。

 

 

キャラクターのクセがすごい!

この作品、ハードボイルドなものなので主人公の『俺』(大泉洋)はある程度キャラが定まっている。

定まっているんだけど、相棒の高田に対するツッコミは水曜どうでしょうの時の大泉洋を見ているようで面白かった。

あの時はちょっとお笑いのスイッチ入ってたんじゃないだろうか。

でもシリアスなところはしっかり恰好いよく決めてくれて雰囲気を壊すことはないよ。

やっぱり皆、ラストの「スピードを上げてくれぇ!」にグッと来たんじゃないだろうか。

めっちゃ恰好良かったもん、あれ。

 

それと、相棒の高田(松田龍平)。

彼は空手の師範代で、確か俺の師匠でもあったはず。

そんなに肩書がある以上、さぞ頼りになるかと思えばそうでもない。

実際、とても強い。

でも彼の性格はさぼり魔。

できれば一日中寝ていたいというグータラ人間で、通っている大学の一角に住み着いて生活している。

そして彼の持っている車は超オンボロ者。

機嫌が悪いと走ってくれないらしく、俺と高田が「頑張ってね、頼むから動いてね」とナデナデしながらご機嫌取りをしているシーンには笑った。

 

あと悪役。

加藤という俺を雪に埋めた男。

正直、気持ち悪い。人を殺すのに何の躊躇もない。むしろ楽しんで笑っている。

怒っているか笑っているかしかないから、おちょくられてるか面倒があれば怒る、それ以外は笑う。

つまり人を痛めつける、殺すときは笑うっていう変態的なキャラクターになっている。

 

この加藤を演じているのは高嶋政伸

もう彼は芸能人格付けチェックの時のアレしか思い出せないよ。

(セルフ映る価値なしホント笑った)

 

あと、名前を忘れたけど俺がよく行く喫茶店の店員。

俺のことが好きなのか、露出が多くて動作も誘っている感じ。

でもそれを俺が完全スルーで独り相撲になっているところが面白かった。

スタイル良かったりしても実際にあんな風にアピールされるとちょっと…

本当にいたら微妙だけど、映画とかにはもっと出てきてほしいようなキャラクターである。

 

 

素直にドラマとして楽しもう

この作品はハードボイルドに何か足りない感じがするものの、普通にただ観て面白い作品になっている。

電話のコンドウキョウコが誰なのかすぐにわかってしまうところは個人的にちょっとマイナス。

でもそれ以外は問題なし。

事件の時系列もしっかりしていて普通に火曜サスペンス劇場でも見ているような雰囲気でいいと思う。

いいセリフもいっぱいあるし。

 

 

 

今回はストーリーと登場人物に触れるくらいしかできなかったけど、最後にまとめたように興味があったらとりあえず観てみてほしい。

メッセージ性があるわけではないので何も気負わずに楽しめる作品だから。