オキュラス 怨霊鏡  あなたは『何』を信じますか?

今はまだ準新作だけど、レンタル開始されて結構たつこの映画。

何度か予告を見たことがあり、ストーリーや演出に興味があったので借りてみた。

 

結論から言うと面白かったけどちょっと残念だった。

気になったところは、あらすじのあとで。

 

ちなみに、この鏡がなぜ呪われたとか、そういった話はない。

そういうものとして見るしかない。

 

 

あらすじ

これは主人公の1人、ティムの夢。

家の中で誰かに追われ、逃げる男の子と女の子。

追い詰められて、銃を向けられる。

その銃を握っているのは、ティム自身。

 

そこで目を覚ましたティム。

彼は主治医に夢の内容を伝える。

「この内容の夢は何度も見た。でも自分が銃を持っていたのは初めてだ」と。

 

これを聞いた主治医は、ティム自身が過去を受け入れ、克服した証拠だと考えてティムの退院を認める。

 

そのころ、とある場所でオークションが開かれる。

そこに現れる大きなアンティークの鏡。

この鏡の競売が終わったことを確認し、会場を後にする女性。

彼女はケイリー、退院する弟のティムを迎えに行くために弟のいる精神病院へ向かった。

 

ティムと再開したケイリーは、とんでもないことを言い出す。

「あの鏡を退治する。」

確かにあの事件の後にケイリーと約束したティムだが躊躇する。

そんなことは気にもとめず、ケイリーは鏡を事件が起きたあの家に勝手に持ち込み、準備を進める。

 

この11年前、ケイリーたちは一家4人で可髪を持ち込んだ家に引っ越し、その時にこの鏡を購入。父親の仕事部屋に飾った。

 

そしてこの家に様々なことが起こる。

※徐々に起こっていくことだが、今回は一部をまとめて紹介

 ・植物が枯れる

 ・知らない女性の姿を目撃(父親と一緒にいたことで浮気を疑う)

 ・ペットが失踪

 

結果的に、この鏡によって両親が死に、ティムは精神病院に入れられる。

ケイリーが鏡を退治したい理由である。

 

ケイリーは鏡を置く部屋にPCやカメラ、タイマーを設置。

鏡によって起こる現象を全て記録し、自分の主張が正しいことを証明しようとする。

それだけでなく、ケイリーの恋人からの生存確認の電話、鏡を破壊するための装置まで用意してあった。

 

ティムは病院で過去の事件は自分が起こしたことであり、鏡は関係ないと思えるようになって退院したため、彼女の行動に反対する。

弟の考えの変化、過去の記憶が自分のものと違うことに苛立ちを覚え、鏡の前で口論をする。

そしてケイリー自身が本当に正しいのかわからなくったとき、鏡の前の変化に現れ、自分たちが信じられない行動をしたことに気が付く。

 

 

 

大体半分いったかな?

このあと彼女らは、用意したカメラを見返すことで何が起きたのかを知り、ケイリーは自分の記憶、考えの正しさを再認識し、ティムは状況が理解できずに困惑する。

 

 

この映画の見所

あらすじではうまく表現できなかったけど、この映画は現在と過去を行ったり来たりしながら話が進んでいく。

メインは現在でケイリーらが鏡の力を証明しようとし、その合間で11年前に家族が鏡によってどう変わったかが描かれる。

 

でもこれがだんだん過去の回想だったはずがケイリーとティムの幻覚?になっているようで、2人の目の前に幼い自分や両親が現れ、過去の恐怖が再現されていく状況は面白かった。

 

それから、鏡の力として『幻覚を見せる』というのをうまく使っている。

この『幻覚』というのがかなり厄介で、普通に会話したつもりでモノを動かしたり、外に出たつもりがキッチンで座り込んでいたりで、自分の見ているものだけでなく行動自体にも疑問を残す。

つまり、今の状況が現実かどうかが判断できなくなる。

 

そして先ほどはカメラで自分の行動を確認したといったが、それも幻覚で誤魔化される。

例えば、カメラを仕掛けた部屋で本を読んでいる人がカメラの映像では踊っていたらそれはどちらが正しいか判断できない。

 

この映画はその辺をきっちり押さえていて、現実と幻覚の判断をつきにくくしている。

上手く考えたものだと感心した。

 

予告でもあったと思ったけど、リンゴと電球を間違えるシーンはインパクトがあった。

 

 

残念に感じたのは、面白いと思っていた『幻覚』がとても強すぎて、もう全てが幻覚で説明されてしまうところ。

途中で思ったのは、例を上げると幻覚で爆弾のスイッチを携帯電話と思ってボタンを押しちゃうみたいな。

何が起きてもおかしくない、つまり鏡は幻覚のせいで何でもできてしまう。

何をやっても逃げられず、何が起きても幻覚で殺せる。

こう思ってしまうと恐怖を感じるポイントが、メインである現在の2人を襲う幻覚よりも、回想である過去の鏡に魅せられた両親の奇行のほうが強い。

 

さらに子役の演技がまた上手くて、さらに恐怖を煽る。

こうなってくると、アイディアはいいけどストーリーは過去と現在で分けたほうが・・・いや、過去の内容だけで良かったのではないかと考えてしまった。

 

自分は過去の幸せな家族がどんどん壊れていき、恐怖から逃げる子供達をもっと長く見ていたかった。

そうすれば、鏡自体の設定とかもうまいこと織り交ぜたり出来て話が深くなったりしたのではないか。

それにラストは「全て鏡のせいだ!」で終わってしまうのもね。

 

ホント、途中までは結構面白かったのに。でも好きな人は好きじゃないかな。

一度見てみることをおすすめする。

 

 

 

では、本日はこの辺で。しーゆー!