ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日 友情物語じゃなかったんだね
正直非常に難しい映画で、1度で理解できたとは思えない。
映像としてただ見ていると、意味が理解できずにとてもつまらない映画になってしまう人も多いと思う。
実際、自分は見たあとにネットで考察を見せてもらって初めて気がついた部分もたくさんあった。
非常に厳しい部分も含めて色々と考えさせられる映画だった。
個人的には漂流するまでの30分程が退屈で、もう少し短くまとめてほしかった。
主人公の生い立ちを紹介する部分で、物語に絡む部分ではあるけど、ここが長かった。
あらすじ
ある日、主人公パイのもとに小説家が現れる。
パイが体験した長い漂流生活を聞くために。
それを話す前に、パイはまず自分の生い立ちについて話し出す。
名前の由来、その名前によって受けたいじめや、その対処法。
彼の家柄や家族構成など。
そして船に乗るきっかけ。
彼が16歳の時、カナダで暮らすために船に乗る。
その船が夜、嵐に巻き込まれて転覆。
救命ボートに乗り込めたのは、パイとシマウマ、ハイエナ、オラウータン、そしてトラ。
当然トラ以外がいなくなり、パイは船の上に居られずに浮き輪などでイカダを作り、なんとかトラと距離を作って漂流することにする。
だが、イカダは小さく、パイ1人乗るので精一杯。
非常食等をボートに取りに行くたびに命懸けである。
結局虎をてなずけるしかないということになり、彼は色々な方法を試す。
大体半分。
最初にも書いたけど、船が嵐に会うまでが退屈だった。
ホントに長く感じた。
この先、予告で使われた発行クラゲの中で跳ねる鯨とか、空が海に写りまるで空を航海しているような風景など、とても綺麗な映像がところどころで出てくる。
そして、彼は陸地に辿りつくまでトラとともに行動する。
このキツイ漂流生活で彼はトラがいることを生きがいと感じ、むしろ喜ぶようになる。
話し相手もいないのは気が狂ってしまうだろう。
とまぁ、こんな感じで表向きには普通に漂流しているように見えるが、ここですでに騙されている。言い方が悪いけど。
どういうことかというと、これはラストの話をしないといけないので、ここで詳しくは説明しないつもり。
ざっくり説明すると、彼は生還したあと、事故調査として漂流生活を人に話す。
でも信じてもらえず、もう1つ別の話を始める。
それに対する、小説家の反応がこの物語の真実へのヒント。
それを思うと、今度はトラという存在がなんなのかということになる。
何を言っているかわからないと思う。
もし気になるのであれば、映画を見て、そしてこの映画に対する考察をまとめた方がいるので、それを見てみることをオススメする。
逆でもいい。
考察を見て興味を持つのもいい。
この映画の映像美、深い物語、所々に隠された要素を楽しみながら見ると、より楽しめるだろう。
最後に、隠された内容云々とか別にして、人が生きるために何かを殺して食べるということ、動物と共存することを深く考えさせられる内容で、もっと深いところだと、人間が社会で生きていくことまで考えたりしてしまう。
ホントにとても深い映画だと思う。
始めはトラとの友情物語だと思っていた分、最初は違和感を感じたけど、見て良かった。
では、本日はこの辺で、しーゆー!